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生きることにちょっと 不器用な子どもたち、もと子どもたちの 短いお話を 綴っています

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出発のとき

大好きないくつかのblogでも
切ない春の旅立ちと別れのお話を見つけました。
これも ひとつのカタチです。発音は関西弁で・・。



IMG_000023.png




じゃあね。

うん。

元気でね。

うん。

引き止めなかったね。

うん。

待ってるとも言わないね。

うん。

試しにさ、言ってみたら?






遠距離恋愛なんて オレぜーったい無理。

きっと そばにいるちょっとタイプの子に
彼女と会えなくて寂しいねん、とか
なんかすれ違いなんや~
なんて言って
気ぃひいたりするねん。

相談なんやけどぉなんて 言って呼び出したりして

「そんな遠くの彼女なんて やめて、アタシじゃあかんの?」
なんて言われてな

めっちゃ暗く 重くなって
飲んでつぶれてな、
彼女に慰めてもろたりして そのうち
いい感じになったりしてな

でも、手紙には よう書けへんねん。

「早く会いたいね。」
なんて 書くねん。


で、自分の嘘に落ち込むねん。




あほ。
ほんまやわ、こんな あほといつまでも
付き合ってられへんわ。




じゃ 行くね。

一生の内で出会った 
一番正直なやつと結婚できるとしたら



間違いなく あんただよ。






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桜の下で 手 つないで

Mystery Circle 3月のお題です。
この前、鈴江臨さんblogで、兄妹を描いたほほえましい短編を読んで、
「兄妹」って なんだかいいよねって話になった時考えついたstoryに、
今回の「お題」を乗っけた形になりました。
まだ、完成!とすっきり思えなくて・・迷っているお話です。




20060321225239.jpg


今月のお題
「 あんた、このままだと死ぬ時ひとりだね。」
で、始まり、
「 あたしに触りたいんだったら、あたしだけ見な。」
を 含んで 締めること。

お題の出典:『愛してるぜベイベ★★』 著:槙ようこ



************





「あんた、このままだと死ぬ時ひとりだね。」

通りすがりに 道端のいかにも怪しげな占い師が 美咲に囁いた。

「無視して通り過ぎさせないために デタラメ言ってるんだよ。
 気にしない、気にしない。行くよ、美咲ちゃん。」
ボクは美咲を促した。

「でも・・」

美咲はそれでも占い師の一言が気になった様子で立ち止まる。
なんて 素直な子なんだろう・・。
小首をかしげ、ボクの目をその少し潤んだ大きな瞳で見る。
か・・可愛すぎる・・
デレっとしそうな顔をひきしめ ボクは強く彼女の名を呼んだ。

「美咲ちゃん!」

客引き用の「つかみ」だろうと 出任せだろうと
この子に 不幸を予言する占い師なんて断じて許せない。
幸せにならなくっちゃ 神様は酷すぎる・・というものだ。

それでも なお、立ち去りがたい様子の美咲を
手を取り 肩を抱き ボクは連れて行きたいのだ・・
そう、輝くボクらの幸せの場所へ・・・・・

なのに・・・・



ピキッ・・・

先に行こうと、彼女の白い指先にわずかに触れた。
たったそれだけなのに おでこの真ん中に衝撃が走る。

「あっ・・・つぅぅぅぅ。」
涙、出そう。
ボクは あまりの痛さにかがみこんでしまう。

「どうしたの?卓也くん、大丈夫?」
ボクの天使は手を差し伸べる・・
けれど、情けないことに 
ボクはその優しい手を取ることができないのだ・・。







「『でこピン』はないんじゃない?あの場合・・」

次の日 学校で竜太に詰め寄った。美咲の兄キだ。
身体ばっかりデカく、乱暴で 横暴。顔はジャガイモ。
これで、下手な歌をがなり出したら まさにジャイアン。
妹がジャイ子だったら 絶対に関わりたくないヤツだった。

「『でこピン』かぁ・・そりゃ、すまんかったなぁ・・。
 わりィ、わりィ。 そんなに痛かったか・・。」

「痛いなんてもんじゃないよ。あんまりだ。」
「そう言われてもなぁ・・どうにかできるモノじゃないし、
 なにしろオレには、自覚がないもんで・・。
 あ、お前、さては もっといやらしいこと
 美咲にしようとしたんじゃないだろうな・。」

「冗談!そんなことした日にゃオレが『一人で死んでる』よ。」
「解った、解った・・
 まぁ、これに懲りずに 妹をよろしくなっ。」

肩が陥没するかと思うくらい竜太は思いっきりボクの肩をたたき
息がかかるくらい顔を近づけてきて(キモチ悪・・)
「手ぇ出すんじゃねぇぞ、
 あくまで 清く 正しく 美しくな。」

はいはい・・解ってます。ボクが聞き飽きた言葉にうなずくと、
竜太はボクの耳を引っ張って 更にすごんでみせた。

「泣かしたら 承知しないからな。
   化けて出るくらいじゃすまねぇぞ。」


☆ ☆ ☆






「ビックリしたぁ。
 竜太の妹って むっちゃかわいいんだなぁ。」

去年の文化祭の時の話だ。
竜太に会いに来た美咲を見た誰もが言った。
それでなくても出会いの少ない男子校、
コテコテにメイクして 男探しに来るような女子高生たちの中
ボクらは ひとつ年下という彼女の可憐さに驚いた。

清楚なワンピースにカーディガンを羽織り、
派手な茶髪が多い中、彼女の柔らかい黒髪は際立って美しかった。
こんな子が 本当の竜太の妹とは信じ難かったが、
両親を亡くし親戚のところに二人で身を寄せているという
竜太の話は どうやら真実らしい。


美咲を連れて校内を回れたらどんなに楽しいだろう。
もし 竜太がおまけに付いて来るって言ったって 構わない。
このときばかりは みんな「竜太の親友」になれるなら
毎日弁当を取られた上、竜太の分までパンを買いに行っもいい
・・そう思ったのだった。

「ごめんね、お兄ちゃん。忙しいん時間だったんだ。」
「いや、いや 全然~。どこか見にいくか?何か食べたい?」
竜太の甘ったるい声には悪寒がしたが、
目尻下がりっぱなしの竜太の顔、
ずいぶん可愛がっているのだということはよく解った。

「でも、『責任者』って・・」

ボクらのクラスはたこ焼きで、
時間割り表を作って当番が割り振られている。
何にも手伝わないくせに仕切りたがりの竜太は
名前だけは「責任者」だ。

ずっと ボクらが額に汗してたこ焼きを焼くのを後ろから
ああだこうだ、文句ばかり 言っている。

「そうなんだ。お兄さんは、コホン、責任者でね、
 すごーく 頼られる存在なんだよ。」

下心丸見えの ナンパな洋介がしゃしゃり出る。
竜太は えっ・・という顔をしたが
美咲の前でいいカッコがしたいらしい。
竜太が黙っているのをいいことに 洋介は

「美咲ちゃんも知ってるとは思うけど、
 お兄さんが焼くたこ焼きが、また絶品でね、
 彼がいなきゃ おいしいのが焼けないんだ。」

「そうなんだ。お兄ちゃん、小さいときから料理上手なんです。
 わたし、お兄ちゃんによく作ってもらったんですよ。」
美咲が にこにこして続けるので 竜太も口が出せない。
時々何か言いたげにパクパクしながら 
タオルでそのデカい顔の汗をぬぐっている。

「というわけだから、ボク 美咲ちゃんを案内してきます。
 ”お兄ちゃん”、いいでしょ?」

「お兄ちゃんのたこ焼き わたしも食べたいな。」
「解った、たくさん焼いてやるから
 すぐに 戻って・・いや ゆっくり遊んでおいで・・」

もうこうなったら 怖いもの知らずの洋介。
にらむ竜太。うらやむその他ボクたち一同。
「お前、美咲に手ぇ出したら ただじゃおかねぇからな。」

竜太が洋介に耳打ちした。


洋介の災難、そして すべてのはじまりは その時からだった。



「お兄ちゃん、お兄ちゃん、大変!!」
美咲が 青い顔で慌てて帰って来たのは 
竜太がちっとも丸まらないたこ焼きと格闘している時だった。

ボクたちが見たのは、伊達めがねがずれ、髪にティッシュの花飾りの残骸をつけ頬に青あざをつくった 哀れな洋介の姿だった。

「何が何だか全く解らん。」

カッコ悪いことが大嫌いな洋介は思いっきりへこんでいて
テントの裏に隠れて、話もあまり要領を得ない。
竜太が聞いてないか おどおどしながら ボクらにやっと言ったのは
美咲ちゃんの肩に手を回そうとした途端、
竜太に殴られた・・ような感じがして 
後ろに吹っ飛んだ・・のだそうだ。

「ありえない、竜太は ずっとたこ焼きと格闘してたぜ。」
「誰か 竜太に頼まれて 見張ってたヤツがいたんじゃないの?」
「変な気おこすからじゃん。自業自得。」

けれど ひざを抱え、どうしようもなく落ち込んだ洋介は
こう、はっきり 言ったのだった。
「誰も 殴りかかってなんか来なかった・・」

─ 怪奇現象か 透明人間としか思えない・・

いつも現実的な洋介がそんなことを言うので ボクらは顔を見合わせる。
ボクらは怪奇現象なんか怖くなかったけど
(ボクは むしろ好きな方だけど)
普通にしてても迷惑な竜太が 透明人間になって殴りかかってくるのは
心から遠慮したい。



「気・・とかいうのあるじゃない?
 『世界不思議人間大集合』とかああいうテレビでさ
 エイってやったら 触らないのに吹っ飛ぶヤツ。」
テレビ好きの啓が言い出した。

ボクたちは チラリ、竜太を見る。
美咲ちゃんに食べさせるたこ焼きが上手く焼けなくて
ずっとおたおた、みっともなく奮闘している竜太には 
どう考えてもそんなことができるようには 思えなかった。

「まさか 美咲ちゃん自身が・・とか?」

ぷるぷるぷる・・いっせいに首を横に振る。

可憐な彼女がそんな能力を持ってて 洋介を吹っ飛ばすなんて
考えられたとしても・・・絶対に考えたくなかった。



☆  


彼女にまた会えたのは 数ヶ月経ってから・・
劇的で、(お話的にはありがちで)・・最悪な再会だった。

洋介と啓とボクは、ちょっとした賭けをよくやる。
何の賭けだったかは忘れたけれど(多分女の子には言えない類の賭けで)
その罰ゲームがまた 酷かった。

その罰ゲームを、まさにボクが一人でやらされている最中 
他校の悪そうなヤツらに絡まれている美咲を
見つけてしまったのだった。

「美咲ちゃん!!」
あわてて 走り寄る。

「何だ?オマエ 知り合いか?」
いかついヤツが、こちらを向いて凄んだが、
ボクの顔を見たとたん動きが止まる。
美咲もボクを見て、一瞬、驚いた顔をした。
3人組の後二人も 怖いものでも見るような顔をする。

あ・・・ボクは唇に手をやる・・どぎつい赤い色が指につく・・。
罰ゲームで、啓の姉ちゃんの口紅を塗っているのだ。
ヤバ・・。

「そうよ、ト モ ダ チ。 
  悪い? 美咲ちゃん 早く行こっ。」

とっさによく出たものだ・・と我ながら思ったが
オネエ言葉に 3人が退いている隙に

「逃げるよっ。」
ボクは美咲を 引っ張って走った。

美咲の手に触れた時、頬をギリッと引っ張られるような痛みが走る。
─ 何だ?
適当な場所まで逃げて、
息を整えながら つないだ手を離し 
「助かったね~。」
まだ、息が荒い美咲の背中に手をやった。
一瞬 竜太がそばにいるような気がした。
「えっ?竜太?」
見回したが もちろん竜太なんかいない。

いつも「助けてくれて ありがとな~。」
と言って、感謝のキモチを『蹴り』で表すようなヤツ。
その微妙に手加減した竜太の蹴りが入ったような、
そんな痛みをボクは尻に感じたのだった。



「ありがとうございます。お兄ちゃんのお友達ですよね。」
「卓也だよ。よろしく。」
美咲の視線を唇に感じ、あわてて
「あ・・これは・・ち・・ちがうんだ。」

美咲はにっこり笑う。天使の微笑み。
「いいんですよ。私 人の趣味とか嗜好って否定しない。
 っていうか・・そういう人と友達になりたいなぁって思ってたんです。」

そんな風に言われては 否定しづらいじゃないか・・。
(罰ゲームの理由もとても言えたもんじゃないし・・)
美咲と仲良くなるチャンスを 逃してはもったいない、
ボクは色んなことを心の中で天秤にかけていた。・・


「でも・・今日のひとたち、無事で良かった・・」


不思議な現象には 彼女自身も気づいている。
文化祭の洋介のような目にあったヤツは他にもいたそうだ。

ボクは尻をさすりながら、彼女を送って帰ったのだった。



 

「お前、美咲と友達にしてやる。」
竜太が ボクを呼びつけてそう言ったのは それから数日後の放課後だった。
「まさか 嫌なんて言わねぇよなぁ・・」

竜太は 美咲にこの前のことを聞いていた。
口紅のことでは 誤解されたままのようだ。
「お前なら、美咲に手ぇ出したりしないしな。
 安心して 任せられるってわけだ。よろしくなっ。」
尻に蹴り。これって この前の時と同じ痛み、同じ位置。
・・・ボクは確信する。








「お兄ちゃんがあんなでしょ?
 だから 私がずっと『いい子』でなくっちゃいけなかったんです。」

親切で上品な その親戚のうちでは どうも竜太は浮くみたいだ。
美咲と何度か会って話すうち、彼女が とても兄想いであることや、
引き取ってくれた親戚の家で上手くやっていくために 案外苦労していることも解った。

「ときどき、そんな自分が嫌になるの・・。」
肌を露出してオトコとベタベタしながら歩く同年代の女の子が横を通り過ぎていく。
俯いた美咲の頬に 綺麗なストレートの黒髪が落ちる。
思わず 美咲の頬に手を伸ばした。

「あうっっ」
竜太のいつもやってくる羽交い絞め・・。首筋に竜太の息まで感じた。
「りゅうたぁぁぁ・・。」
間違いない・・竜太だ、竜太の生霊のしわざだ。




「そう言われてもなぁ・・オレには全く記憶も意識もない話だしよぉ」
何だかの文献で 啓が調べてくれた。
強い想いが 本人から勝手に離れて 対象に取り憑くんだそうだ。
全く迷惑な話だ。実物でさえ存在感の訪問販売みたいなヤツなのに。
 

公園のベンチで 竜太は出っ張ったおなかをポリポリ掻きながら言う。
「っつーか、オマエ、美咲に触ろうなんて思ったわけ?
 どっちもアリなのか、オマエって。」
ボクの頭を両手ではさみ、デカい顔を近づけてくる・・頭突き寸前!

「あ・・お兄ちゃん・・卓也くん・・ごめん。」
可愛い声に そちらを見ると
待ち合わせに少し早く来た美咲が 顔を赤くして立っていた。

明らかに誤解されている。
勘弁してくれ!何が悲しくてこんなヤツと・・。

美咲は ─ そうだったのね、いいのよ 心から祝福するわ
という目でチラリ ボクを見た。


「せっかくできた、いい友達だ。オマエのことは美咲も
 コレだと思ったうえで 気に入ってるんだ。」
楽しげにウィンドショッピングする美咲の後ろを歩きながら 
竜太は片手を頬の横に持って行き、ポーズで示すと
「そのまま、仲良くしてやってくれよな。
 それから 生霊の話なんて美咲にしゃがったら、ぶっ飛ばすからな。」
美咲には見えないようにボクの腕をギリギリねじって来る。


ボクはひたすら腕の痛みに耐えているのに、
美咲はボク達が仲良く手をつないでいるとでも思っているのだろう。
実に温かいまなざしを ボクたち二人に向けてくるのだ。

そうして ボクの受難の日々は続いていったのだった。




☆  ☆  ☆



けれど、神様はとことん意地悪だ。
両親を亡くし親戚のもとに身を寄せて けなげに生きている美咲に
これでもか、と悲しい事件がおきた。

竜太が事故で死んだのだ。

「大学行かないって・・お兄ちゃんは就職するって・・
 私の学費はお兄ちゃんが出すんだ、って・・。」

携帯電話の美咲の声は震え、霧になって消えてしまいそうだった。
育ての親の経済力と好意に何故頼ることができなかったのか・・
竜太は 進学のことで悩んでいた・・と美咲は言う。
悩んだのはむしろ育ての親と美咲の方で 
竜太は思ったまま突っ走ってただけだと ボクは思うけど。


自分もちゃんと働けるんだ、ということを見せたかったのか
竜太は最近 禁止のバイトをかけもちでやるようになっていた。
見た目の割りに体力もないし、器用さもないくせに見栄だけ張って
色んな仕事引き受けて 睡眠不足でふらふらしている時の
工事現場の事故だったらしい。


制服姿でぞろぞろ行った葬式は立派なもので
育ての親は 美咲に聞いていた通り、上品で優しげだった。
遺影の竜太は額からはみ出しそうなデカい顔でガハハと笑っていて
上品さには ほど遠かった。

並んで立つボクらの膝を 後ろからカックンってやってこないか
泣いてるクラスメイトたちの頭を順番にパコパコたたかないか
美咲のクラスメイトの女子高生たちのスカートをめくって回ったりしないか・・
今度ばかりは 期待を持って ボクは竜太の気配を待っていた。

けれども どこにも竜太はいないのだ。
死ぬってことは こんなにも いなくなることなのか、・・
ボクは竜太の遺影に 呼びかけ続けた。
─ 美咲ちゃんを 何でひとりにするんだよ。
泣きはらした目の美咲は、育ての親に支えられて、
やっとのことで立っていた。


すぐにでも、美咲のそばに行って慰めてやりたかったけれど
美咲とゆっくり会うことができたのは葬式の済んだ数日後だった。

美咲は気丈に笑って、この数日のばたばたの事など話していたが、
「夢にもね、もう出てこないの、お兄ちゃん。」
急に 肩を震わせた。

「いつも しつこいくらい夢に出てきたの。
 オレがオマエを守る。オマエを泣かす男はぶん殴る
 そんな事ばっかり 言って。」

恐るべし・・
竜太の妹を想う心は 美咲の夢にまで、潜入していたのか・・。

「竜太ぁ・・」
かすれた声で竜太の名を呼び ボクは ふぅ・・とため息をつく。
美咲の震える肩をきゅっと抱き寄せたい・・。
手を伸ばしかけて止めてしまうのが 悲しいクセだ。
「竜太・・。」アノヤロ・コンチクショウ・・。
情けないことに 堪えきれない涙が 
ボロボロとボクの頬を伝わって落ちた。

美咲は顔を上げ ボクを見たと思ったら
いきなり 彼女のほうから ボクを抱きしめてきた。

・・・えっ?!

竜太のパンチやキックの感触はやって来ない。
こめかみにグリグリ拳骨押し当てられたり でこピンされる痛みもない・・。
竜太は 生霊にはなれたくせに、死んだらもうどこにもいないのか?
ほんとに どこにも いないのか・・?

美咲の身体の温かさ、髪の匂い・・
ボクも 美咲を抱きしめる・・ひとりの「男」として。



・・・のつもりだったのに・・。 



「そうよね、卓也くんも つらいのは同じよね。
 
 ごめんなさい、私、自分の気持ちでいっぱいいっぱいで・・。
 いいのよ、私お兄ちゃんの代わりにしては
 頼りないけど、そばにいてあげる。
 私でもいい? 一緒に泣いても・・いいよね。」

美咲は聖母のように慈愛に満ちた目で ボクを見る。
誰かを慰めたい・・人のことを思いやる気持ちは 
その人自身を強くするものらしい。
竜太もこんな風に 美咲を支えたいと
両親を亡くした時、思ったのかもしれない。


何だか 情けなくなるような展開だったけど
ボクを慰めることで彼女が自分を支えることができ 
孤独感や悲しみから少しでも癒されるのなら 
もう少しこのままでいようかな・・
ふと そんな風に思ってしまったのだった。







そんなボクの想いも知らないまま
ボクは美咲にまだ、誤解されたままでいるようだ。

これといって彼女の前で『フリ』をした覚えは一度もない。
普通の「ボク自身」のまま、付き合ってるつもり。
それは竜太が生きていた時から 変わってない。

なのに彼女はボクを 男として見てくれないのだ。
美咲の思い込みの強いところは 
竜太と同じ血が流れているせいかもしれない・・。
それって 結構 怖いんだけど。






「ねぇ、ボクは美咲ちゃん大好きだよ。」
「私も 卓也くん好きよ。」
手をつなぎ 指を絡める。
(竜太の羽交い絞めは感じない・・。)

「ずっと君を守って ずっと一緒にいたい・・なんて思うんだけど。」

肩を抱き体温が伝わるくらい引き寄せる。
(竜太のパンチが顔面に・・来ない。ホッ。)



「それからね、もっと先でいいんだけどさ・・」
 
ボクは精一杯 自然の流れに乗せて カミングアウトする。
極力 清く、正しく・・美しく。
(ぶっ飛ばされる?・・・身体が自然と身構える。)
「結婚したり、ボクらの赤ちゃん作ったりもしたいんだけど。」

「うん・・私もよ、卓也くん。」

美咲は ボクの身体に寄りかかって 少し考える様子だったが
しっかりと 向き合うように身体の向きを変え
ボクの目を覗き込んで言った。

「でも・・私に触れる時は、その時は・・私だけを見てね。」

美咲の言葉にしばし戸惑っていたら 彼女は続けて鋭い指摘をボクにした。
ニュアンスが少しばかりちがう気は まだ・・するんだけど。

「解ってるの。私といても卓也くんは
 いつも お兄ちゃんのこと考えてるんだもの。」






ボクと美咲が竜太から離れられる日は 来るんだろうか・・。
3月の晴れた空に浮かぶ ふかふかの大きい雲が
竜太のデカい顔に見える。

─いつまでも迷惑なジャイアンだぜ。

ボクは 片目をつぶって、その額あたりに控えめなでこピンを送る。
風がぴゅうっと吹いて せっかくデート用に整えたボクの髪を
思いっきりくしゃくしゃにする。

早咲きの桜の花びらが 美咲の髪にひらひらと舞い降りた。









ビターチョコケーキは思い出風味(卒業するキミたちへ)

卒業シーズンですね。
バレンタインのお話を書きそびれていたので、
そこから始めてみました。




20060307232318.png







学校の机の上、可愛いラッピングの友チョコが並ぶ。
ヒカリが持ってきたのは、昨日作った甘さ控えめチョコケーキ。
チョコはビターがお気に入り。
─ アタシは 結構お菓子作り、上手・・だと思うんだ
ヒカリは 鼻歌歌いながら、袋のリボンをキュっとかけなおす。

  ☆


「ピカ、一個 味見してやる。」

クレーンみたいに大きな手がヒカリの肩の上から にゅーっと伸びた。
しゅるっと ケーキの包みが一つ 吊り上げられる。

ガシッ、ヒカリは 正面向いたまま、すばやい動きで、
リョウタのその腕を 捕まえる。
どうせそんなことをするのはリョウタにきまってる。
リョウタの動きなら背中向けてたって お見通し。 

「リョウタの分なんか ないもんねー。
 それは アタシからシホちゃんへなんだから。
        ほら、ほら、返しなさいっ!」

「いいじゃん 一個くらい オレにもないの?」
「交換しかしないのっ。それも手作りね。
 欲しかったら、美味しい手作りチョコとか、持っといで。」

「義理チョコとかさ、感謝の気持ちとかさ・・
 恥ずかしいんなら、そーいうのでも 良かったんだけどなぁ・・」

「ばーか、たーこ、リョウタに義理なんか無いもんね。
 あ、感謝してほしいことなら いっぱいあるけどさ、
 えっと、あれは 何歳の時だったかしらねぇ・・」
自分の方に向けて差し出されたリョウタの指先をつかんで
ヒカリはニヤリと笑う。

「あー、ピカお前また、古い話をぉぉぉ・・」
「ふっふっふ、アタシにたて突くなんて 一億万年早いんだ。」
「くっさー、そのセリフはクサすぎるぜ、ピカ!!」



「いいよ、一個だけなら譲る。
 ヒカリの愛がこもった手作りケーキだよ。」
いつもクールなシホが一切れ袋から出して リョウタに渡す。

「さっすが、人間できてる、シホノスケ♪
 愛は足りてるから、純粋にケーキだけ頂きってことで・・。」

リョウタはシホのことを、いつもお侍さんみたいな名前にして呼ぶ。
みんなのアホな意見を、その明晰な頭で
バッサバッサ 斬るからなんだって。

「うへ~、食うんじゃなかった・・オレには苦すぎる。」

無理やり奪っといて、自慢の味に文句言うようなやつには
ヒカリ渾身のアッパーカット!



☆ ☆ ☆ ☆



リョウタのことだったら何だって知ってる。
なんせ幼稚園前からの付き合いだ。
チビで、泣き虫のくせに 目立つことも好きで
甘いものが好きで、野菜が嫌い。
初恋はゆり組のリョウコ先生で 先生が結婚するって聞いた時
一日押入れの中で拗ねていた。

高学年になっても歯医者が怖くて 
予約のある日は必ずアタシのうちで隠れてた。
いつも最後は アタシが付いて歯医者に行った。
口を開けないって頑張って、歯医者の先生 困ってた。
アタシが笑わせて やっと口開けたんだ。

それから・・それから・・


リョウタのことだったら何だって知ってる・・。



☆  ☆  ☆


中学に入ってから リョウタは急に背が伸びた。
女の子たちが リョウタのこと、かっこいいって言い出した。
ヒカリには 今いち ピンとこない。

「悪さするたび、家の外に放り出されて 
 『開けて~!もうしません!ママ、ごめんなさい~!!』
               って よく泣いてたよ。」
鼻水でぐしょぐしょの情けない顔を思い出しながら言っても、
「きゃー、何か そういうリョウタ君って、可愛い~。」
・・・どうも 調子狂う・・ヒカリは思う。

どこが可愛いんだか・・のエピソードを 
ヒカリはしこたま握っているのだ。
そんな 爆弾を警戒しているのか、
中学になっても、クラスが違っても 
リョウタはヒカリの周りをチョロチョロする。

毎年いつの間にか ヒカリの友達とリョウタ、リョウタの友達・・
男女ミックスのグループのようなもの、が なんとなく出来ていた。


☆ ☆ ☆ ☆


「お前、またコクられたんだって~?」
リョウタと友達とヒカリとシホ、委員会活動の時だった。

「え、2年のコと付き合ってたんじゃなかったの?」
「とっくに 別れてるし。」
「何でよ、リョウタが、その子のこと可愛い可愛いって言うから 
   向こうがその気になったんでなかったの?」

「顔が可愛いと思っただけだもん。」
「性格、悪かったとか・・?」

「でも、リョウタって 誰と付き合っても
長く続いてないんでしょ?」
シホが 赤ペンをクルっと回して指摘した。

「えー、でも 決まった女の子とずっと二人でいても 
  何かつまんねぇ、って事ない?・・。」
リョウタがとぼけた事言う。
男子モテない組の視線が リョウタをつんつん突き刺した。

そんな恋愛話もたまにするけど、たいていが
他愛ないじゃれあいや 漫才みたいな会話。
笑って、笑って手が震えて、作業にならない。
こんなメンバーで 今作ってるのが「卒業文集」なのが 
ヒカリは少し寂しい。

そのまま男子だけで盛り上がらせておいて
シホはきちんと仕事をこなしていってる。

「文集、ここだけやったら 帰るから。」
途中で投げ出さないシホに付き合って、
ヒカリは教室に残ることにした。

「リョウタが『彼女』と長続きしない理由ってさ、
               何だか解かってる?」
二人だけになった会議室、
作業の手を止めないで シホがヒカリに言う。

「周りにいるアタシ達と仲良すぎる・・とか言ったらしいね
 前に付き合ってたコ。」

「”アタシ達”じゃなくってさ、ヒカリのことだよ。」
「えー、何で、アタシ限定なわけ・・?」
「考えてもみてよ、付き合ってる彼氏に 女の「相方」なんていてさ、
 気にならない方が おかしくない?」

小学生の時、お楽しみ会で「リョウタ&ヒカリ」で漫才をしたことがある。
時々ふざけて みんなはヒカリのことをリョウタの「相方」と呼んでいた。

「片思いだったリョウタにやっと近づけたと思ってもさ、
 アンタとリョウタの掛け合い 見てたら、そりゃ、自信なくすわよ。」
「何でよぉ・・色気もない口げんかとか罵りあいだよ、
      何で、誰が、自信なくすのよ・・」

シホは 鉛筆をクルっと回して 
先がヒカリの方を向いたときピタっと止めると

「その上アンタ、彼女になった子に、わざわざ、
 リョウタの昔話してやったり  するんでしょ?」
そう言って、顔を上げて ヒカリを見た。


「だ、だって 『彼女』なら 
 何でも知りたいんじゃないかと思って・・アイツのこと・・。」

シホは ヒカリの顔から 窓の外に視線を移すと ぽそっと言った。
「私だって できるものなら その頃から一緒にいて、
   もっとたくさん あなたのこと知っていたかった・・」

「え?」
ヒカリが 聞き返すと

「なーんてね、『彼女』たちだって思うわけよ。」

「そんなもんかなぁ」

「そんなもん・・だよ。」


校庭のサッカー部にも 野球部にも 3年生は もういない。
ついたての向こう側の 印刷室のコピー機が
保護者向けの「卒業式のお知らせ」のプリントを
淡々と 刷りだしていた。

シホは 丸めたノートでヒカリの頭をポコンと叩くと
「アンタのその天然さが、何だかね・・。
 いっそ、自覚があった方が 責めようがあるのに。」

「思い出の量に嫉妬するなんて 無駄なことなんだけどさ。」

手、洗ってくる・・シホは会議室を出て行った。


     ☆


有名な進学校を引越しを理由に辞め、途中で転校してきたシホ。
頭の切れは抜群で、何事にもソツのないシホ。
はじめにヒカリの隣の席に座った時 
「シホちゃんっていうんだねぇ。
 よろしく、アタシはヒカリ、ピカでいいよ。」

ヒカリが言ったら、シホは一瞬だけど凄くうろたえて顔が赤くなった。

「ちゃん付けで呼ばれることなんて 今までなかったから・・」
─ 親の選んだまま行ったあの学校には 
  そういうフレンドリーな雰囲気ってなかったわ。
シホは 元のクールな横顔を見せて言った。


シホが受験した高校はこの学校からは初めての優秀な進学先だ。
もちろんヒカリには手が届かない。

─ 語学がやりたいの。今度こそ自分の意思で決めたから。

さっぱりした顔をしてシホはヒカリに合格の報告をした。

アタシのやりたいことって何だろう・・
ヒカリはずっと考えている。
進路なんて、地元の普通科の高校に行くことしか考えてなかった。

  
「ねぇ、リョウタたちは一緒の高校行くんだよね。」

シホと自分の進路のことを考えながら、
黒板に落書きしてる リョウタの背中を見ていた。
リョウタとリョウタの友達数人は私立の男子校に行く。

─初めて リョウタもいないところに行くんだな・・・
急に寂しさと不安がこみ上げてきた。
自分だけが ずいぶん頼りなく感じる。

「あれ~ピカも一緒が良かったかぁ。
 ま、頭のレベルは同じ様なものだから、それも良かったな。
 解った、今からでも遅くない、オトコになれ。
           ピカ、オレが手伝ってやる。」

どうやって性転換するのかで
勝手に盛り上がってるヤツらの声を聞きながら
ヒカリは 寂しい気持ちに二重消し線を入れた。

     ☆

「ノリが悪くなった。」

卒業式の練習中 シホがヒカリにぼそっと言う。
「え?」
「聞いてて全然、面白くない。」
「だから 何が?」
「ピカとリョウタの夫婦漫才。」
シホの言うのが この頃のリョウタとの会話の事なのは解る。
シホの言ったことが気になって ずっとギクシャクしているのは
ヒカリ自身も解っていた。

「羨ましいっていう私の気持ち 本当だったけど 
 気を使って欲しいなんて、そんなつもりじゃなかったんだ。」

先生の指示に機械的に立ったり座ったりしながら
そんなヒカリの気持ちを読むように、シホは言った。


四角い体育館の窓ガラス越しに見る空には
飛行機雲が まっすぐに伸びていた。

「練習の卒業式」が もう終わる。


「ねぇ・・ひとつ聞いてもいい?」
体育館シューズから上履きに履き替えながら
ヒカリはシホを追いかけた。
「嫌なことなら 答えないよ。」
シホらしい返事に ヒカリも ふっと肩の力が抜けた。
ちょうど、周りに人がいなくなったのを確認して、
ヒカリは切り出した。
「あれってさ・・ええと・・
 シホちゃんも リョウタのこと、す、す、好・・」

シホは ぷぷっと噴出す。
ヒカリの考えはいつもどこか ズレているらしい。

「アタシが思い出を共有できなくて 嫉妬してるとしてもね・・・」

少し考えて言葉をさがす様子をした後、
シホは制服のプリーツをふわっとさせて、クルっと回って、
最後に ヒカリの正面でぴたっと止まって言った。

「それは 誰かを独り占めしたいからなんかじゃないよ。」

  
☆ ☆ ☆ ☆


シホちゃんのこと、どれくらい言えるか アタシは考えた。

言わないでいたことを、思い切って言おうとするとき
何かクルっと回すクセ。
ニックネームで呼ばれると、一瞬うろたえること。
身体に気軽に触れるのをためらうしぐさ。

先生の解答の間違い 済まなそうに指摘したこと。
そのあと先生に頼られちゃったこと。
ボソッと言うツッコミが いつも結構みんなにウケたこと。
ウケた時の ちょっと照れた顔。
あきれながらも根気よく、アタシやリョウタに勉強教えてくれたこと。
それから・・それから・・

1年足らずだけど、思い出だっていっぱいある、





 ☆ ☆ ☆ ☆


「本物の卒業式」が終わった。

ヒカリは 式が始まった時からべそべそ泣きっぱなしだったけど
シホは 背中をいつもよりももっと スッと伸ばし
あごをクイッと上に向けていた。



「これでオレとお別れだなんて思うなよー。」

ヒカリとシホが 一緒に校庭に出たら
リョウタが後ろから声をかけて来た。
女の子たちにあげたのか 制服のボタンが第二といわず、
綺麗に無くなっている。

─ コイツ 見栄で余分に引きちぎったんじゃないか?
ヒカリがボタンのあった辺りを あきれ顔で見ていると

「モテんのもいいけどさ・・
 やっぱ、オマエらといる時が一番面白かったな。」
シホが少しずつ 二人に距離を作るように歩いているのを
横目で見ながらリョウタは少し大きい声で言った。


「ああ、そうそうシホザエモンが折角譲ってくれたが、
     あの チョコケーキは苦すぎた。」
「何よ、今頃。まだ文句あんの?」
ヒカリが少しムッとした顔で言う。

「もうちょっと甘い方が 絶対においしいな。うん。」
「かなりの甘党だとは聞いてたわね、確か。」
シホが言う。

「でな、それで考えたんだけど 
 オレ、チョコ職人になるわ。何だっけ シ、ショコラピ・・」
「ショコラティエ?」
「そうそう、さすが シホノシン。」
「ハァァ? どう考えたんだか。アンタの発想ぶっ飛びすぎ。」
ヒカリの突っ込みにも リョウタは動じない。
それどころか これこそ天職だ とか、言い出した。

「だからな、最初に作ったチョコは ピカ、お前に味見させてやる。
 で、オレは海外に修行に行く。
 その前に、シホノスケにはオレに語学を教えさせてやるからな、
 しっかり勉強しとくように。」

開いた口がふさがらない・・というのはこういうのだ、とヒカリは思う。

「んで、めでたく美人外国人の彼女もできる♪」
リョウタの頬がだらしなく緩む。


「何 勝手なことばっかり言ってんの。」
ヒカリが リョウタを卒業証書の筒でパコンとたたくと
シホも笑って、先を続けた。
「3年間 むさっくるしい男子校にこもって、よく考えなさい。
             世界平和のためだ。」
「その前にコイツ、この校庭に埋めたい。タイムカプセルの変わりに。」

「残念、どこに行っても モテる男はモテるんじゃ。
 オマエらこそ、彼氏の一人くらい作って見せてみろ。」

「ふふーん、その時になって、惜しいことをしたって気づいても
   遅いからねっ。」
シホがガシっと、ヒカリの肩を組んで言った。
シホのさらさらの髪が3月の風でヒカリの頬に揺れた。



☆ ☆ ☆ ☆



シホちゃんと一緒に リョウタを追いかけて、校庭を走り回る。
空気は すっかり春の匂い。



「シホちゃん、アタシ、思うんだけど・・」
「何?」

息が上がってハアハア言いながら
アタシはこれだけ やっと言った。

「シホちゃんとの思い出 アタシ言えるよ。
 シホちゃんが 恥ずかしいからやめてくれって言うくらい
 並べられるよ。」

「何、それ?」


初めて「ちゃん付け」で呼んだ時みたいに、
シホちゃんは顔をさりげなく向こうに向けた。
そういう時にシホちゃんの顔が 赤くなることも
アタシはちゃんと知っている。
 
アタシたちはこれから新しい思い出を作るんだ。

シホちゃんとの思い出もこれからまた 増やすんだ

何もかも終わりなんかじゃない。
アタシたち これからが はじまりだ。







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すずはら なずな

すずはら なずな

どれも短いお話ですが 
一つでも心に残ったら嬉しいな。

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喜びます。

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